風が渡ってくるんですよ。すぐそこで起った風ではなくて、遠い所で発生した風が、広くて平らな地面と海の上を、長い時間をかけて、目の前にやってきて、ざわざわと言って、また遠い所に行くんですよ。

地面と平行な大きな膜が通り過ぎるような、面の形をした塊が連なっているような。